大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和27(あ)1649 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人松永芳市の上告趣意第一点について。

論旨は事実誤認の主張に過ぎないから上告適法の理由に当らない。

同第二点について。

論旨は憲法第三七条二項違反を主張するけれども同条は被告人の申請にかかるす

べての証人を取調べなければならない趣旨でないことは当裁判所の判例(昭年二三

年(れ)第八八号同年六月二三日大法廷判決集二巻七三四頁)であるから、原審が

所論証人の取調請求を却下したからといつて憲法違反ということはできない。なお

控訴審においては控訴理由の有無について判断するに必要な限度で事実の取調をす

るのであるから、原審が所論証人の取調を必要なしとして却下したからとて違法と

いうことはできない。而も第一審が証拠とした各書証は何れも被告人の同意があつ

たものであるから(記録一四丁)これが欠げていることを前提とする所論は採用で

きない。

同第三点について。

論旨は第一審が証拠とした書証は被告人が証拠とすることに同意していないとい

うことを前提とするものであるが、右書証については被告人の同意があつたもので

あることは前点につき説明したとおりであるから、論旨は結局その前提を欠き採る

を得ない。

なお記録を精査するも本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められな

い。

よつて刑訴四〇八条、一八一条により主文のとおり判決する。

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この判決は裁判官全員一致の意見である。

昭和二七年六月二〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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